ψ無双ψ一家 寄り合い所
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……久々に、すごい作品をプレイさせていただきました。
VITAを持ってる人、これはマストバイな作品ですよ!!
年に一度くらい、3Dダンジョンなゲームをプレイしたくなるんです。
なんか、マップを1マスずつポチポチ埋めていくのが楽しいんですよね。
んで、微妙な出来だったオペレーションバベルクリア後、次のターゲットを探して、
小耳に挟んだのが、この作品。
日本一ソフトウェア、ルフランの地下迷宮と魔女の旅団。
それはそれは、すごい良作に仕上がっていました。
今回のレビューは、いつものファーストインプレッションではなく、完全クリア後の感想文になります。
VITAにソフトを入れて、電源をオン。
タイトル画面でスタートボタンを押し、新しい冒険の世界に旅立ちます。
すでに、この行動すら、この作品の一部になっているんです。
ルフランは、ありきたりのゲームシステムすら、貪欲に全てゲームシナリオに直結しています。
ゲーム自体は、前述の通り、3Dダンジョン系のゲームです。
オートマッピングとは性質上噛み合っていなかった回転床なんかの嫌らしいトラップは無く、快適にプレーできます。
ジェネレーションエクス系作品では、ともすれば2Dのオートマップだけみてプレイしがちでしたが、
この作品は敵との戦闘がシンボルエンカウント、ドロップアイテム、破壊可能な障害物などを
配置することで、その本末転倒さから脱却することに成功しています。
物語は『夕闇の魔女 ドロニア』が、とある町の市長から依頼を受け、
弟子のルカと共にルフラン市を訪れるところから始まります。
しかし、古井戸から地下に広がる大迷宮は、膨大な魔力や瘴気に覆われており、人間が立ち入ることができません。
そこで、弟子のルカに命じ、人形たちのダンジョン攻略隊を編成させます。
その指揮を執らせるために用意したのが、伝説の旅人が記したとされる知性のある書物、『妖路歴程』(タイトル画像でルカが抱えている書物)なのです。
ここで、プレイヤーは妖路歴程に名前をつける事になります。
自分の名前をつけて、決して後悔しません。そして、それこそがこの作品を隅々まで楽しむために必要な事です。
ダンジョン攻略隊の編成です。
このゲーム、発売前から『最大40人パーティで攻略!』なんて煽り文句で宣伝されていましたが、それは合っているようで間違っています。
実はご覧の通り、隊を5つ編成して、最大は前衛3人・サポート役5人で編成できますが、
実はサポートメンバーは戦闘に一切参加せず、パラメータアップなどに留まるのみ。
戦闘では隊単位でコマンド入力を行いますので、基本的には5人パーティのダンジョンRPGと対して変わりません(笑)
それでも、戦闘ではその前衛15人分のコマンドが実行されるため、
戦闘ログがマシンガンのようにバババババと流れるのは、一見の価値ありです。
敵の数は、通常のRPGにそれほど外れるものではないため、数に物を言わせて、
敵を袋叩きにするさまは、見ていて爽快感抜群。
キャラクターの行動が連続すれば、共鳴してダメージボーナスが入るあたりも、
それに拍車をかけています(*´∇`)
でね、でね。
このキャラクターたち、全てをメイキングすることができるんですよ!!
キャラクター一人一人にビジュアル、ボイス、装備、スキル編成を考え、
転職によるスキル構成の変化、装備の合成による強化なんて始めると、とてつもなく
長い育成時間がプレイヤーのこだわりに比例します。
んで、あたしも40人もキャラクターのストックを持っていませんので……。
今までお世話になったMMORPGの皆さんのお名前を拝借しました(*´∇`)
「この人は大鎌にこだわりがあったから、星煉鎌を持たせよう」
「あの人、じじぃだったけど……魔法使いしかないなぁ」
「装備が不利?それがどうした、その人は二刀武芸だったんだよ!」
なーんてやりながら、パーティ編成するの、すごく楽しかったです(笑)
ダンジョン攻略の快適さ、戦闘のシステム、パーティ編成の多彩さ。
ゲームの部分から見ても、かなりの良作で、それだけでも非常におすすめできる逸品です。
ゲーム的には、一定領域までのダンジョンを攻略すると、
拠点にしている馬車小屋のメニュー画面から、ドロニアへの報告を行い、
ストーリーと攻略可能な範囲が少しずつ進んでいくというスタイルです。
展開する物語は、迷宮内の障害を報告すると、それに対する解決策を授けられたり、
ルフラン市の普段の暮らしの様子から、ドロニアやルカの過去の物語まで様々。
でも、その全ての一言一句に物語の伏線と核心が散りばめられています。
ここで語られる物語だけでなく、ゲームシステムすら全てが物語にリンクしています。
冒頭で、ドロニアの命で弟子のルカが人形兵団を編成していると書きました。
それすら、この物語の核心をついている大変重要な要素なんです。
徐々に語られる、物語。
なぜ、ドロニアは大魔女『バーバ・ヤーガ』の名を騙りルフラン市へ来たのか。
ドロニアはルカに何故、こうまで辛く当たるのか。
ルカは何故、妙齢のドロニアを「ドロニアおばちゃん」と呼んで慕うのか。
その全て、あなたが「おや?」と違和感を感じたその全てに理由があります。
ここまで詳細な伏線を張って、きちんと全ての風呂敷を畳んだ作品は、
森博嗣の『すべてがFになる』以来です(*´∇`)
ドロニアが手にした『妖路歴程』は、大魔王により破滅に向かう未来から、
その歴史を変えるために、過去へ送られた道標だったのです。
え?ネタバレはいいのかって?
プレイすれば分かるんですけど、これもネタバレにすらなってないレベルなんです。
そして幾層の迷宮を突破し、本懐を遂げた『夕闇の魔女』ドロニア。
振り返ると闇に呑み込まれるという、黄泉平坂を一歩一歩上がっていきます。
でも、この階段を上がりきると、全ての記憶を失ってしまいます。
だから、ドロニアはルカに大事なことを伝えるために--。
こうして、ルフランの物語は、少し寂しく終わりました。
でも、ルフランの物語は終わっても、もう一つの物語は続いています。
そう、妖路歴程を過去に送り、今まさに滅びようとしている未来の世界です。
隠しエンディングへ向かうためには、ルフラン市に点在する、
六人の圧倒的な実力を持つ魔王を撃破する必要があります。
3Dダンジョンゲームといえば、クリア後のハック・アンド・スラッシュですよね!
ダンジョンの奥深くでレベルを上げ、転職を繰り返してスキルを得、レアな装備で身を固める。
そうしてやっと、ストーリー上の全滅イベントとしか思えないような戦力を持つ魔王たちと、互角に渡り合うことができるようになります。
育成例のサンプルを一つご紹介いたしましょう。
こちら、ラグナロクオンラインでマグヌスエクソールシスムスを主力に退魔師をして名を馳せた、プリーストの方です(*´∇`)フフリ
スキル編成はこんな感じ。
メインは前衛盾役のフォートレスですが、
魔術師からドMマスター(叩かれる度に防御力上昇)、ナイトから不屈の精神(死亡時に1度だけhp1で耐える)、
鎌使いから硬化術(防御力上昇)、卑見の見切り(hp5%以下で回避力上昇)、
弓手から速攻術(コマンド実行速度増加)、スピード自慢(回避力上昇)、
なんて、こんな感じで防御スキルを集めまくった鉄壁の要塞です。
こんな風に、手を加えて一人ひとりを管理していたら、育成に嬉しいくらい時間もかかっちゃいます。
凄まじい戦闘力を持つ魔王たちをなぎ倒し、ついに未来を切り開く資格を得ました。
見慣れた仲間たちに見送られ、滅びの未来に向かうことになります。
滅びの未来では、必死に運命に抗おうと魔王に立ち向かう魔女たちの姿がありました。
そう、『ルフランの地下迷宮と魔女の旅団』の魔女の旅団とは、ドロニアに率いられる
人形兵の集団という意味だけでなく、滅びの未来に立ち向かう魔女たちの旅団という、
ダブルミーニングだったのです。
追加ダンジョンは表の世界の魔王を倒してきた歴戦の強者向けに調整されています。
表の魔王は、クリアレベルなら「全滅イベか?」って勢いで屠られる戦闘力。
裏の世界はそれを超えてきた者たちへの挑戦状なのです。
幾多の迷宮をくぐり抜け、何人ものボスを打ち倒し、
ついにあたしたちは諸悪の根源を討ち滅ぼしました。
いつかのお話でも書きましたが、一本のゲームをクリアしたあと、卒業するような妙に寂しい気分になりませんか。
上のメッセージは、よくあるクリア後の楽屋裏メッセージではありません。
ストーリー上の必然性を以て、語られるVITAを握るプレイヤーへ向けてのメッセージなのです。
そして、ルフランを卒業してVITAを置くことすら、この物語の一幕なのです。
ドロニアにいじめられるルカに同情し、物語の展開にハラハラさせられ、
表のエンディングでボロボロに泣かされ、今またエンディングでも虚を突かれ。
久しぶりにすごい作品に出会うことができました。
きっと、他の普通の作品なら、この物語でもちょっとずつ変えて、
ハッピーエンドで終わったのかもしれません。
でも、この物語の登場人物は英雄のように出来た人間でも、立派な勇者でもありません。
ちょっとずつしんどい面があるから、現実のようなリアリティのある、ちょっと苦い
物語に仕上がったのではないかと思います。
性的暴行の表現とか、無くても良かったのではないだろうかと思うし、
序盤のドロニア様のルカへの当たり方は目を覆うばかりでした。
今思えば、冒頭の通り、その全てが物語に結びついているわけです。
プレイ時間204時間。
トロフィー 100%達成。
続編を心待ちにして、あたしはこの物語の幕を下ろします。
……でも、何回プレイしてもいいんですよ?
だって、この物語のタイトル画面って…。
Coven and Labyrinth of Refrain-
旅団とルフランの迷宮。ルフランの綴りって、リフレインって書くんですから。
繰り返す物語。これもダブルミーニングなんですよね。
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